尾道ぶらり旅 ~グッとくる場面調べ~ 前編
名前だけは聴いたことがあるけれど、行ったことはなくて、なんだか観光地らしいというぼんやりとしたイメージ。そんな町が沢山あるけれど、尾道もそんな気になる町のうちのひとつ。
とにかく尾道が面白いらしい、ということなので、行くことにしました。
今住んでいるのが、島根県。広島県に位置する尾道市へはクルマで約3時間のところ。
松江から松江自動車道、途中一般道を走り、尾道自動車道で向かうと言うルートを使いました。
ちなみに、松江自動車道と尾道自動車道は平成26年度中に全線開通し「中国やまなみ街道」になるらしいです。
向かったのは12月下旬。中国山地の中は少し雪が積もっていました。
写真は松江自動車道の様子。
松江道を下りて広島県に入ると雪がなくなり、進むにつれて晴れてきました。だんだん瀬戸内海の雰囲気が......。山陰と山陽の差を目の当りにしました。
クルマを走らせること約3時間半。
9時に松江を出発して尾道に到着したのが12時30分頃でした。
まずはクルマを市役所横にある市営駐車場に停め、ラーメン屋に向かう。
この日向かったのは、市役所から歩いてすぐのところにある「一番館」というお店。
角煮ラーメンを注文。醤油ベースで背油が浮いているのだけれど、あっさりめで美味しい。
角煮もとろとろ!
次に向かったのが、山の上にある千光寺。
(写真は2日目のもの)
千光寺へは山のふもとにあるロープウェイから約3分。往復で500円でした。
千光寺山ロープウェイ
「さくら」と記された上にある青いイラストは、尾道の観光シンボルマーク。
ゴンドラ自体の小ささもあってか、かわいい。
登ってみるとこんな景色でした。
このアングルは、小津安二郎監督の映画でも使われたことがあるらしくって、すごくいい眺めでした。
千光寺山頂からの眺め。
対岸にある向島の先に、島々があり、その奥に四国があって、天気が良い日は四国も見えるらしいです。
絵になる。ぐっとくる。
今回の旅で一番気になったもの。海上保安庁の船の横にあるのは船なのだろうか。
クレーンがついています。
気になる......。
あまりの眺めの良さに、この日は肝心の千光寺に行けず、そのまま下山してしまう。
なんだか勿体ないので、山のふもとにある艮神社に行ってみる。
ロープウェイからも確認できた、犬。
ずっと寝ていた。
頭上をロープウェイが通るところは金網がしてあったけれど、
どういうわけか熊手が引っかかっていた。
樹齢900年と言われる御神木。
ここは「時をかける少女」の舞台にもなっているらしいけれど、まだちゃんと観た事ない。今度観てみよう。
艮神社に参拝した後は、しばらく町をぶらぶら。
海沿いを歩くとすごく雰囲気があります。
黄昏と港ってすごく相性が良いですね。
ここは大分ではないのですが、二階堂のCMが流れてくるようでした。
造船所が沢山あって、その景色の中を学生さんが通ったりすると大変ぐっときました。労働と生活が繋がっている感じ。大人の仕事場がこんな風に見えるってすごいです。
市内の商店街を西側に抜けたところ。
写真の左手に移っているのは「しまなみ交流館」と言って、いろいろなイベントが行われたり、あとケーブルテレビのスタジオがあったりするらしいです。
自分が今まで見てきた景色では、この歩道の横からは海が広がっているものでしたが、ここでは少し先にすぐ島がある。川辺ではまぁ普通な景色なのですが、ここを流れているのが海水なのだと思うと、なんか不思議でした。
尾道市内を歩いていると、学習塾がやたら多かった印象があります。
勉強に熱心な土地柄なんでしょうか。
というか、尾道と学生っていうのもすごい相性が良い気がします。
こういう海の男の仕事場って感じの、ごちゃごちゃした感じ。
詰まれているものは全て役目があって......と考えるともうたまりません。
グッとくる!
結構大きな船も通っていて、時々ボーッという汽笛が聴こえます。
これなんかまさに、もうあれです。昭和のレトロな雰囲気が溢れ出てます。
この辺りの船は、船の顎?の部分がしゃくれてて、かっこよかったです。
なんかZガンダムみたい......。
よくみると突き出ている部分だけ後付したような痕跡が見えます。
なんのためにあるのかよく分からないのですが、もしかするとこうして係留している時に船の舳先が陸にぶつからないようにするためなんでしょうか。
こんな作りの船見た事ないです。
顎が出ているものもあれば、そうでないものもありました。
そして。
今回予約したのは、あなごのねどこというゲストハウスでした。
4時にチェックインの予定だったので、それまで商店街をぶらぶら。
商店街の中にはこういう小路が沢山あって、人が行き来していました。
この写真を撮る前に、ここから赤ちゃんを抱えた女性が出てきてびっくり。
それにしてもこの隙間。
見てると、吸い込まれそう。小路のなかにもちゃんと街灯があります。
グッとくる。
時間になったので、あなごのねどこにチェックイン。
商店街の中にあるのだけれど、すごい。見たらすぐにココだ!と分かります。
表にあるあなごカフェーのメニュー。
晩御飯と朝食はここで食べることができました。
本土と向島の間には渡船が沢山。
それぞれにキャラクターがあっておもしろい。
写真にはおさめられなかったのですが、こういう真面目な?渡船もあればなぜか屋根が中国風な渡船もありました。
船着き場。ここから軽トラ、自動車、自転車に乗ったおばちゃんが続々と船に乗り込みます。
福本渡船さんの料金表。
大人60円。自転車10円。
駄菓子を買うお金で、本物の船に乗れるってすごい。
海沿い。
もうこういう仕事道具が日常に溶け込んでるのが、もうたまりません!
グッとくる......!!
向島に見える「ろ」?「万」?という一文字の看板。
尾道市内は、なんというか全てがレトロな雰囲気でした。
どこを切り取っても、尾道が出てきます。
こういうちょっとした場面もすごく絵になる。
すごい整ったデザイン。アップル製品に勝るとも劣らない美しさがあると思います。
これとか、もう。ね......。
そして、極めつけがこちら。ネジを差し込むタイプの鍵。
ただ古いだけではなくて、ちゃんと手入れされているのが伝わってきます。
どれだけ丸くなるのか。使い古されてなんとも言えない丸みが出ていて、また表面がつやゆやしていて、大好きです。こういうの。
グッとくる......!!
そして。
夜になるとまたしっとりとした雰囲気に。
南側から向島、海、町、鉄道、町、神社、山、寺と並んでいて多層ケーキみたいで魅力がギュッと詰まってる感じ。
この写真で見ると、左側が海。右側が山です。
このレールの上を列車が通ると、ガタンガタン!と音がするのですが、それもまた何とも言えない。
この日は、宿のスタッフさんに教えてもらった銭湯(大栄湯)と、あとバーに寄ってみました。どちらもレトロで不思議な魅力。
最後にお好み焼きで〆。
夜の散歩を終え、本日の宿。あなごのねどこへ。
この日は夜12時に就寝。翌日に備えてぐっすり眠れました。
二日目につづく。