2012年の事。
新年早々、昨年の事を持ち出すのも可笑しいけれども、
昨年はたぶん今まで生きてきた中で一番多く本を買い、そして読んだ年でした。
ジャンルは問わず、縦横無尽に読んできたように思います。
そんな中で、分かったことは、自分にとって大切な本はそう多くはないのかもしれない、という事でした。
一冊読むのにすごい時間がかかる本があれば、買ったその日、あるいはその翌日に読み終えてしまう本もありました。
自分の中で何か軸がぶれそうな時は、桜井章一さんだったり、内田樹さんの本を繰り返し読んでみたりしました。
社会学の本を読んでいて思ったのは、つまりそういう知識を得て、世の中を変えようとしても
そう簡単には変わらないし、その考え方、社会に対する批判的態度を内面化させてしまうと
過度に攻撃的になってしまって、自分もそして周囲も不愉快になってしまうのではないか、
という事でした。
社会には色々な矛盾があり、問題点があり、改善すべき点がたくさんあると思いますが、
それに対していちいち突っかかっていたのでは、身が持ちません。
昨年の年末、他人に
『どうしてお前はそこまで攻撃的なのか、反抗的なのか』
という事を問われてしまいました。
そうなのです。
これは、自分の抱える問題点であり、弱点なのですが、
過剰防衛になってしまった結果、他者に対して攻撃的になってしまうというか、
自分の非が認められない、という部分があるのです。
批判的であるためには、やはり自分に対して一番批判的でなければならないように思うのですが、
それもやはり辛いように思います。
戦うのはいいのですが、その相手は常に自分自身であるのが良い、というか
他人と戦うのは、たぶんあんまり良くないです。
昨年、身を以て学んだこと、大切だなぁと思った言葉は、
「隗より始めよ」
でした。
どんな時も、隗より始めよ。
どこで何がどうなるか、予測が全く立たない今の自分の現状ですが、
この言葉は、大切に抱えておきたいものだと思いました。
僕はもう他人とは戦いません。
自分ともあまり戦いたくはないです。
仲が良いのがなによりだと思います。