夜の海。
昨日、仕事が終わってから家で晩飯を食べ、車で近所のコンビニへ行った。
そのまま家に帰るのは何か物足りなさがあったので、その足で海へ行ってみた。
海岸沿いに、隣町まで行ける道路を通っていったのだった。
空は晴れていて、月明かりが海面を照らしていた。
海はとても穏やかで、冬の日本海とは思えない、静かな、それでいてゆっくりと動く
そういう感じだった。
月の光と、海。
何故か、死を思わせるものがあった。
昨年は、色々と考えさせられる事があり、更に今後の事も考えると、少し足がすくんでしまう。
母は、人間は眠るときはすべてのものを手放して眠りにつくのに、起きて活動している時は、
あれも欲しい、これも欲しいというばかり。それが最近可笑しいのだ、というような事を言ってた。
何かを持って、死ぬことは出来ないのに、なぜこうも人は色々なものを欲しがるのだろう。
こういう僕も欲しいものは沢山あるから、そう第三者のような口もきけないのだけれど。
夜の海は、静かにたゆたっていて、人間のことなんかお構いなしという感じだった。
これだけ静かなのに、都会では色々な人がまだ活動しているのだろうなぁと思うと、何か不思議な気がした。
孤独。
その場所は、孤独そのものだった。
ものがなしい気持ちと、厳かな気持ち、軽く触れない、触れる事の許されない凄みのようなものがあった。
人の気持ちを、海は理解することができるのだろうか。
理解できるような気がしてしまうから不思議だ。
海は、始まりであって終わりでもあり、終りでもあり始まりでもあると思う。
今年は、そういうようにゆったりと構えて、今後の体制を整えていきたいと思う。