歩いている
七月半ば頃から、よく散歩にでるようになった。
だいたい30分から1時間のコース。
昼の移動を徒歩にしたり、夜時間がある時に散歩に出たりしている。
何の目的もなく歩いていても、色々なものが見える。
よく通るのは商店街と河原沿い。
あー、このお店は儲かってそうだなぁとか、ちょっとここは勘弁したいな、とか。
あと、この夏は特にこれと言ったイベントが無かったけれど(松江で遊んだ事以外は)
何年か振りにグリコのアイス自販機セヴンティーンのアイスを食べるようになったのだった。
そもそもあの自販機はなかなかお目にかかれない。
お目にかかったとしても、そこを通る時にアイスを食べたいという気分になっているかどうかが問題だし、
しかも少し値段が高かいのだ。
しかし、ここ最近色々なものが値上がりしていて、昔は確か50円とか60円で食べてたスイカバーとかあずきバーが120円したりするのだ。
若干大きくなっているのかもしれないけれど、どう考えても倍はないだろう。
ダブルソーダとか全然見なくなったけど、どうしているのだろうか。
いや、そんな事は今回どうでもよかった。
問題はセヴンティーンのアイスだ。
この夏お目にかかった自販機は120円だった。昔からだいたいこんな値段だったように思う。
値段が高い割に、何か小さい。
だけど、自販機でアイスを買うという行為に伴う特別感もっと言うとブルジョア感。
思えば、子供の頃セブンティーンのアイスの棒が道端に時々転がっていた。
白くて変わった形をした、どちらが持ち手なのか分からない不思議な棒。
当時は何故か洗濯洗剤を溶かす棒なのだろう、と一人合点していた。
それが、いつだっただろう。あのアイスを初めて食べた時。
気が付くと、自分の手にあの不思議な形をした棒を握っていた時の衝撃。
お前だったのか!!お前、こんな所にいたのか!!
それにしても本当に不思議な形だった。
今見ても、何故か洗濯洗剤の棒に見えるからなおさら不思議。
あの棒を何のためらいもなくポイと捨てられるような人間は間違いなく「大人」だ。
僕は未だにそれが出来ないでいる。
無論、ポイ捨てはマナーとしてダメなのだけど、あれに限ってはどんどん捨てた方が良いような気もする。
そして、ポイ捨てされたあれを見た子供の記憶にそれを植え付けるのだ。
子供によっては大事に家に持って帰るかもしれない。だとすればあれもアイス冥利に尽きるというものだろう。
そんなこんなで持って帰って来てしまった。
これをポイ捨て出来る人は大人。
このように家にまで持って帰るのは恥ずかしい。
あと、まだまだ書きたい事があるけれど、それはまた次回。