グレート・ギャツビーの感想。
少し前に『グレート・ギャツビー』という本を読んだのでした。
- 作者: スコットフィッツジェラルド,Francis Scott Fitzgerald,村上春樹
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/11
- メディア: 単行本
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村上春樹訳のものでした。
僕はあまり小説を読むのが得意ではないので感想と言うのも上手く書けないと思うのですが…。
思ったことをそのまま書いてみたいと思います。
まず、この本はとても読みやすい感じでした。
個人的に読むのにすごく苦労する小説もあれば、逆に読むのが楽しく、読みだしたらとまらないような小説もあるのですが、
この小説は、後者の、読みだしたらとまらないものだと感じました。
何故、読みやすいのか、ちょっと考えてみたのですが、
理由の一つに、文章の流れるような表現があるのかなぁ、
と思います。
その流れるような表現が、この小説特有のものなのか、或いは優れた小説はだいたいこのような感じなのかは分からないのですが、その一部を抜粋してみたいと思います。
物語の冒頭で、主人公ニックが、友人の家に遊びに行った時の家の様子なのですが、
芝生が海岸から始まり、玄関先まで四分の一マイルばかり続いている。それは日時計や、煉瓦の歩道や、鮮烈に色づく庭を飛び越え、ようやく家にたどり着いたところで、勢い余ってそのまま明るい色合いの蔓になり、家の側面を駆け上がったかのように見える。家の正面にはフレンチ窓がずらりと並び、今は光を反射して黄金色に輝き、午後の暖かい風に向けて開け放たれていた。
こういう具合の表現が(原文はどのようなのか分からないのですが)、そこかしこにあって、それがスラスラと読めてしまう感じです。
この抜粋した部分だと、僕が言うのもおこがましいのですが、動いていく絵のような表現だなぁという風に感じました。
小説全体の文字数も多すぎるほどではなく、たぶん普通なサイズなのだと思うので、2〜3日ほどで読めるような感じでした。